8月末になり残暑が始まっております。皆様はどのようにお過ごしでしょうか?世間では庭の草刈りや剪定に奮闘されている方や庭のガーデニングを楽しまれている方が多くおられると思われます。和歌山県では秋に備えて柿の準備や甘夏などの柑橘類が盛んになってきております。残暑が終わるとすぐに秋の季節になります。農家の方も多忙の日々であると思われます。しかし、そのような仕事や趣味を阻害してくるのが『ケムシ』です。ケムシは集団で居ることが多く、発見するとゾぁっ!!とされる方も多いのではないでしょうか?今回はそのケムシの生態と駆除についてお伝えしていきます。
まずケムシとはチョウやガ類の幼虫のうち、棘やケガは得ているものを刺します。特にガ類の幼虫で毛が多い物を刺す場合が多いです。ただし、少々毛が生えた芋虫との明確な区別はありません。毒毛を持っていると思われて気嫌いされる場合が多いですが、実際に誘導な種類はごく一部で、日本に生息している種類では『ドクガ科』『カレハガ科』『ヒトリガ科』『イラガ科』『マダラガ科』の一部の幼虫に限られています。有毒種のいくつかは普通の種類であるものもいます。全身に長い毛の生えたものや、細かい毛が生えたものなど、さまざまな形のものがありますが、有毒な種でも、すべての毛にドクがあるわけではありません。また毛の目立たないものにも有毒種もあります。
庭の剪定やガーデニングをしていると必ずと言っていいほど遭遇するケムシ。さらにケムシは大事にしている植物を食害にします。和歌山県では農家の方が多いですので、農作物がケムシの被害に遭うことが多いです。大切にしている植物の葉に穴が開いていることは悲しいですよね。そのようなケムシの代表的な種類や駆除について紹介していきましょう。
有毒な種類から説明していきます。まず『チャドクガ』です。終齢幼虫は35㎜~30㎜です。幼齢の頃は淡黄褐色で、成長すると頭部は黄褐色で全体に黒い部分が多くなり、側面に白い線が入ります。毒性は下記で紹介するドクガに比べるとやや弱いものの。触れると数時間後に患部が赤く腫れ上がり、激しい痒みを伴います。刺された時の痛みはほとんどない為、症状が出てから気づくこともあり、なかなか厄介なケムシです。一度刺されると体内に抗体ができるため、二度目はさらに激しい症状を引き起こします。抜け落ちた毛などでも症状が起こるのはドクガと同じです。衣服に着いた毒針毛に触れただけでも症状を発症するので注意が必要です。ツバキ科の樹木であるチャやツバキ、サザンカなど庭木にもよく発生するため、最も被害が多いです。和歌山県でも数多く被害報告が集まっております。チャやツバキ、サザンカの葉に整列しているケムシは茶ドクガと考えて間違いないです。
次に『ドクガ』です。終齢幼虫は35㎜~40㎜で幼齢の頃は頭部が黒色で淡いオレンジ色で成長とともに黒くなっていき側面や背面にオレンジの縞模様が現れます。毒があるのは目立った長い毛ではなく、その内側にある毒針毛と呼ばれる微細な毛です。その数は600万本と言われており、抜けやすいのが特徴です。触れるとピリピリとした痒みを伴う皮膚炎を引き起こしますが、痒みは耐え難いほど激しく、2~3週間も継続します。死骸や脱皮した皮、抜け落ちた毒針毛に触れていても皮膚炎を起こすので注意が必要です。バラ属、サクラ属、クヌギ属など100種以上の樹木や草花に発生します。和歌山県では草木が多く、花園なども多いため、そのような被害報告が非常に多くなっています。
続いて『イラガ』についてです。終齢幼虫の体長は20㎜~25㎜程度です。ケムシというよりはウミウシのような姿形で、短い棘が体表に並んでいます。棘の付け根の体内には毒の入った袋があり、外敵の皮膚に注入します。触れると想像以上の痛みが生じます。鋭い痛みは1時間ほど続きますが、痒みや発疹を発することは稀です。和歌山県では刺されると最も痛いケムシとして有名です。バラ科のウメ、サクラ、アンズ、クリ、ヤマボウシ、カエデ類、ヤナギ類などに発生します。和歌山県では梅が名産でサクラの有名な場所も多いため、ウメやサクラについているケムシはイラガと考えてよいでしょう。幼虫の発生は夏から秋にかけて1~2回です。丁度今の時期がピークになります。小さい頃は樹木の葉裏などで集団生活し、大きくなると分散する習性があります。
続いて『ホタルガ』です。終齢幼虫の体長は25㎜~30㎜程度です。透明感のある黄色に黒のラインが特徴です。毒針毛は持っていませんが、毒のある分泌液を出します。その分泌液に触れると約10時間後に痒みを伴った発赤ができ、2日程度続きます。ヒサカキ、ハマヒサカキ、マユミ、マサキなどに発生します。幼虫の発生は4月~6月、8月~9月の年2回になります。今がシーズンです。
続いて『マツカレハ』です。終齢幼虫の体長は70㎜程度です。背面は銀灰面で腹部が茶褐色の大型のケムシです。胸部、頭部に多い毒針毛を持っており、触れると激痛が走り腫れ、痒みが1~2週間程度続きます。アカマツ、クロマツ、カラマツなどに発生します。幼虫は7月~9月にかけて羽化し、秋になると幹から降りて根本や落ち葉の下で超冬します。春になると再び樹に上がって葉を食害します。マツの木にコモを巻いているのを観たことがあると思いますが、マツの木にコモを巻くのはマツカレハをコモの中に集めて退治するためです。
紹介した以外にも毒のあるケムシは存在しますが、和歌山県で毒のあるケムシは紹介した種類がほとんどです。毒のあるケムシはほんの少数ですが、なかなか識別は難しい物です。よく見かけるケムシの中で、いかにも毒がありそうでないケムシを紹介していきます。まず『マイマイガ』です。終齢幼虫の体長は50㎜~75㎜です。東部にある目のような一対の紋と体にあるカラフルな2列の点々模様が特徴です。ドクガやチャドクガと同じドクガ科のケムシですが毒はありません。毛が非常に剛毛ですので、触ると指に刺さって痛みを感じることがあります。極めて広食性で、広葉樹、針葉樹、草花など知られている限りはほとんどの葉を食害します。幼虫の発生は春から初夏にかけてです。羽化するとバラバラに散らばり、糸を吐いて枝からぶら下がり、風に乗って移動します。この習性からブランコケムシとも呼ばれています。続いて『アメリカシロヒトリ』です。終齢幼虫の体長は30㎜程度です。白い長毛で覆われ、幼齢の頃は淡い黄色で背中に黒い点が2列に並び、大きくなると背面が灰色、側面が黄色になります。毒はありません。広食性で、サクラ、ヤナギ、カキ、ミズキ、プラタナス、ポプラなど様々な広葉樹に発生します。カキやサクラは和歌山県でも地域によっては名産になるので、お困りの方も多いのではないでしょうか?幼虫は5月~9月の2回は発生します。幼齢の頃は糸を張った巣の中で集団生活をし、大きくなると分散します。北米からの外来種であるため、都市部で多く発生し、街路時などを食い荒らし社会問題になっています。続いて『オビカレハ』です。終齢幼虫の体長は60㎜程度です。ミス色の体にオレンジの線が特徴です。マツカレハの仲間ですが毒はありません。ウメ、サクラ、リンゴ、モモ、ナシ、ヤナギなど多くの樹木に発生します。和歌山県ではウメ、サクラ、モモの樹木が多く、ウメやモモは農家の方も多いので注意が必要です。幼虫の発生は3月~6月頃の年1回に発生します。集団で生活を行います。最後に『ツモグロヨウモン』です。終齢幼虫の体長は30㎜程度です。黒い体に鮮やかなオレンジの線、体長のトゲが特徴です。トゲは体の前半部分は黒く、後半部分では根元が赤くなります。派手な見た目ですが、無毒で人を刺すこともありません。各種スミレ類に発生し、園芸種のビオラ、パンジーを食害することもあります。和歌山県でもガーデニングをされる方は要注意です。
ここからはケムシの駆除に関するお話をお伝えしていこうと思います。ケムシは幼齢であれば基本的に群れていることが多いので、駆除は比較的に楽になります。多くのケムシは春先、秋口に発生するので、幼虫が小さな内に発見することが大切です。まず上記でも説明したようにケムシには毒針毛を持つ種類がいます。よく発見されるのは『ドクガ』と『チャドクガ』です。このような種類の駆除には細心の注意が必要です。できる限り肌を露出しないように長袖、長ズボン、手袋、帽子、ゴーグル、マスクなどを着用して作業することをオススメします。100円ショップなどで安く販売されている雨ガッパなどを使い捨てて利用すると便利です。殺虫剤ですが通常のスプレータイプの殺虫剤などを使用すると、毒針毛が悲惨して危険です。殺虫剤を使用する場合はガス噴射タイプの物ではなく、霧吹きタイプの物を使用してください。またそのケムシの種類専用のスプレーも販売されています。そのような商品を探して利用するのも1つの方法です。幼虫の発生が大量発生の場合、または大きな樹木全体に分散している場合など対処が難しいと感じた場合は専門の業者に依頼してください。なお駆除の際に着用した衣服はそのまま洗濯しても毒針毛は取り除けません。衣服に付着した毒針毛に触れても炎症を起こすので注意が必要です。掃除機を丁寧にかけて、毒針毛を取り除いてください。また50℃以上のお湯で洗うまたは選択後にスチームアイロンをかけると毒性が無くなります。ケムシの発生が少なければ、樹木用の殺虫スプレーが簡単です。発生が多い、または広範囲に及んでいる場合は、スミチオン乳剤などの液体殺虫剤を使用します。葉裏などに潜んでいるケースもありますので丁寧に散布してください。どちらの場合も使用方法、適用のある植物などをよく読んで使用してください。
ケムシの生態と駆除についていかがだったでしょうか?今回は秋を中心に大量発生するケムシの種類と特徴を知ることができたと思います。ケムシが大量発生するのは、ケムシがまとめて多くの卵を産むことや、葉の裏などに産み付けることで外敵に見つかりづらいことが理由として挙げられています。ケムシが大量発生した時の対処法もお伝えしました。特に毒のあるケムシには注意が必要です。毒を持つケムシを駆除するときは、肌を露出しないように気をいつけましょう。また毛虫の大量発を予防するためにはケムシが卵から孵る前に駆除しておくことが重要留まります。しかし、ご家庭の庭園やサクラの樹木、農家の方であれば、農園全体などの駆除や予防する場合は、やり方があっているかわからない、規模が大きくて人手が足りない、高齢でとても木の上まで手が回らないなどそれぞれの不安要素があると思います。もしケムシの被害に困っているのであるなら、衛生害虫駆除のプロや専門家に相談してみてはいかがでしょうか?適切なアドバイスで問題と不安を解決してくれることでしょう。和歌山県ではケムシをはじめとする害虫駆除を専門としている『便利屋和歌山』が有名です。
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